クローン病の方が入れる海外旅行保険と渡航アドバイス
クローン病は小腸や大腸をはじめとした消化管に炎症を起こす疾患で、10~20代に多く発症すると言われています。
一般的に、クローン病をはじめとした持病がある人は、海外旅行保険に加入することが難しくなります。
弊社では、持病をお持ちの方へ海外旅行保険を手配した実績も多いのですが、先日にクローン病をお持ちの方から海外旅行保険の加入についてご相談いただきました。
クローン病は海外留学やワーキングホリデーに行かれる年代に発症が多い疾患ですが、海外留学やワーキングホリデーでのVISA申請時には保険加入が受け入れの条件となっていることも多くあります。
そのため、「クローン病のため留学やワーキングホリデーそのものを諦めなければならない」と考えている方も珍しくありません。
今回ご相談いただいたお客様も、最初はご自身で海外旅行保険を探されたものの、持病があることから加入できる保険が見つからなかったそうです。
クローン病をお持ちの方の場合、加入できる海外旅行保険は大幅に制限されてしまいますが、ご加入できる保険はあります。
渡航される期間によってご加入方法が異なりますので、渡航予定にあわせて保険加入いただければと思います。
31日内の海外渡航の場合
クローン病をお持ちの方におすすめなのがAIG損保の海外旅行保険です。
AIG損保の海外旅行保険は、クローン病をはじめとした持病があっても加入することができて、しかも31日以内の渡航であれば持病の悪化による医療費も含めて補償されます。
(治療を目的とした渡航ですと補償されません。)
詳細については以下ページをご確認ください。
持病も補償されるAIG損保の海外旅行保険
32日以上の海外渡航の場合
渡航期間が32日以上となる場合、持病が補償対象外となるなどの条件が付くものの、海外旅行保険への加入ができる可能性があります。
弊社ではクローン病をお持ちの方へ、持病がある方でも加入できる特別プランを手配した実績があります。
実際に加入できるかは現在のご健康状況などによりますので、以下のページより弊社までお気軽にお問い合わせください。
海外に行くにあたっての注意事項
渡航前にはかかりつけ医に相談が必要
海外渡航の前には必ずかかりつけ医に相談し、現在の健康状況のチェックや渡航可否を確認しましょう。
クローン病は症状が良くなったり悪くなったりを繰り返すことがあるため、体調によっては予定変更も検討しましょう。
薬は十分な量を準備する
治療や寛解状態維持のために薬を処方されている人は、渡航予定の日数分よりも多めに薬を持って行きましょう。
留学やワーキングホリデーなど渡航期間が長くなる場合は、現地で薬を処方してもらうために、渡航前に英文の診断書や薬剤証明書を取得しておくことが必要です。
また病院のかかり方、薬の処方方法は国によって異なりますので、それも事前に確認しておきましょう。
また、観光など短期旅行でも、薬の紛失や航空機トラブルなどの理由で長引いてしまう可能性があるため、予定日数分よりも多めに持っていくといいでしょう。
さらに、荷物の紛失・ロストバゲージや盗難に遭うリスクも考えて、預ける荷物だけでなく、手持ちのバッグも含めた複数の荷物に分けて運ぶことが大切です。
荷物の紛失・ロストバゲージは私たちが思っている以上によく発生していますので、気を付けてください。
海外旅行保険には必ず加入をしておきましょう
海外では健康保険が国内のように使用できないため、海外で病院にかかると日本以上に医療費が高額になります。
昨今の円安&インフレにより、海外医療費はさらに高騰しています。
弊社のお客様では、アメリカ旅行中に心不全で倒れられて手術と10日間の入院をされて2000万円の医療費がかかりました。
幸いなことにすべての金額を加入された海外旅行保険でカバーすることができました。
アメリカ旅行中に手術&入院されたお客様に、治療費2000万円の保険金をお支払いしました
短期の海外渡航はもちろん、留学やワーキングホリデーなど長期間の渡航でも海外旅行保険への加入が特に重要です。
持病がある人は加入できる保険に制限があったり、手続きに時間がかかったりすることもあるため、出発前に余裕をもって加入手続きを済ませておくといいでしょう。
海外療養費制度の利用も検討
持病の治療は、海外旅行保険で補償対象外となることがあるため、加入している保険(国民健康保険や会社で加入している健康保険組合など)の海外療養費制度の利用も検討しましょう。
制度の利用には、現地の病院で書類を取り付ける必要があるため、渡航前に必要書類や手続き方法を確認し、現地で必要な書類を印刷しておくといいかもしれません。
ただし、現地で支払った金額がそのまま還付されるわけではなく、申請の煩雑さの一方で還付金が少ない可能性もあるため、過度な期待は禁物です。
参考ページ(潰瘍性大腸炎の方の海外渡航ケース)
・潰瘍性大腸炎の方のカナダでの薬確保や費用、病院の探し方
・潰瘍性大腸炎の方のオーストラリアでの薬確保や費用
・潰瘍性大腸炎の方のイギリスでの薬確保や病院のかかり方